龍神祝詞の危険性

  • 2022年7月2日
  • 2022年9月8日
  • 知識

龍神と神道がスピリチュアル界隈でブームとなり、『龍神祝詞』という不思議な祝詞が現れました。

個人的には、龍神祝詞には危険な面があり、できれば唱えないほうがよいと思っています。

ここで、龍神祝詞を唱えないほうがよいと判断した理由をお話しします。

龍神祝詞とは

高天原に鎮座し、天と地にお姿を現す龍王は、宇宙の創造主のお使いであり、あらゆるものを産んで育て、万物を支配する王です。

十種の御寶に姿を変え、自由自在に天上界、地上の世界、人間界を治める龍王神を敬い、六根(眼、耳、鼻、舌、身、意の6つの感官能力)すべて一筋にお仕え致します。

愚かな心を戒め、生きとし生けるものの罪穢れ、あらゆるものの病や災いを祓い清め、萬世界をお治めくださいますようお願い申し上げます。

六根で思う大きな願いが成就するよう恐れ多くも申し上げます。

引用:龍神祝詞の全文の意味と現代語訳を解説|PDFダウンロードもあり – 金運大全

※龍神祝詞の文章はネットで簡単に見られるため、ここでは意訳のみ引用しておきます。

龍神祝詞は、起源不明の祝詞です。『大祓詞』のように神社本庁が作成・管理している祝詞ではありません。

つまり、正式な祝詞ではないということです。

他の正式な祝詞と比べてみると、使用している単語や雰囲気がずいぶん違っています。

龍神祝詞の製作者

Youtubeの概要欄に、龍神祝詞を作ったと書いている方がいらっしゃいました。

神社や日本の龍神様・水神様に奏上させていただけます龍神祝詞になります。個人的に、神道の龍神様への祝詞作成をご依頼されましたので作成しました。自然神であられます、多種にわたる龍神様へ奏上できるように作成してあります。皆様の、ご健康とご多幸をお祈りいたします。祝詞と音声を無料で配布しております。

引用:日本龍神祝詞|龍神様は強運をもたらし前進力をご加護いただけます。龍神様は、青龍、白龍、黒龍、金龍、赤龍、黄龍といらっしゃいます。雲、光、細長い状態で顕してくれます。| – Youtube

この方がアップロードしている龍神祝詞は、スピリチュアルな世界で流通している龍神祝詞とまったく文章が違います。

私がこの記事で対象としているのは、この方の製作した龍神祝詞ではないことをご理解ください。

龍神祝詞が危険な理由

  • 神様の眷属である龍神にお使えすると言っている
  • お仕えするからお願い事を叶えてほしいと、取引を持ちかけている

私が龍神祝詞を危険だ思う理由は、上記の通りです。

龍神にお使えすると言っている

まず、龍神は神様修行をしている龍です。威厳のある雰囲気から「神」と言われますが、実際はまだ修行中の眷属なのです。

眷属がお仕えしている神様を差し置いて、眷属だけにお仕えしていると、どこかで歪みが生じます。

神様が眷属を制御しきれなくなる。眷属が自分は偉いのだと勘違いして、神様ぶってしまう。

このようなことが、特に稲荷狐と人間のあいだで生じています。

神様ぶった眷属は、機嫌がよい時は人間を助けてくれるでしょう。しかし機嫌を損ねると、大変なことになります。

自分の身を守るためにも、神様を差し置いて眷属を信仰したり、崇拝したりしないことが大切です。

取引を持ちかけている

龍神祝詞の構成は、私にはこのように見えます。

まず龍神を褒めまくって、そんなすばらしいあなたにお仕えしたいと伝える。

生きとし生けるものの罪穢れ・病・災いを祓い清めてほしいと、体裁のよいお願いをする。

最後にこっそり「私の六根が思う願いも叶えてほしい」と取引を持ちかける。

曲解しすぎと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、製作者もわからない非公式の祝詞である以上、間違いであるとも言えません。

ハナ
六根清浄ができていないと、そこから発する願いは個人的で欲深いものとなります。

龍神祝詞を唱える自由

私個人は「龍神祝詞は唱えないほうがよい」と結論を出しています。

しかし、唱えたい人は唱える自由がありますから、龍神祝詞の奏上を止めはしません。

それでも、できれば以下の条件は満たした上で唱えることをおすすめします。

  • 龍神祝詞を現代意訳できる
  • 神様ではなく龍神にお仕えしたい
  • お仕えするとは具体的にどういうことは理解している
  • 取引には相応の対価が必要だと覚悟している

『祓詞』『六根清浄祓詞』など、神社本庁管理の祝詞にもよいものはたくさんあります。

ぜひこちらを唱えることもご検討くださいね。

さいごに

現代では、龍神祝詞が収録された祝詞集(『神道大祓全集』など)まで販売されています。

公式の祝詞に並んだということは、いずれ龍神祝詞は「準公式」のような扱いになって、多くの人に知られることになるかもしれませんね。

それでも、起源不明で不確かな部分が多い祝詞です。唱えるかどうかはよく考えましょう。